2001年より「宇宙空間におけるアートの可能性」について検討するグループを作り、NASDAと協議を進めている。日本の宇宙飛行士7人のインタビューを通して感じた事は、宇宙空間におけるアートは、地球上の概念の一部が特化して行くように思われる事だ。
地球とのコミュニケーションが心の拠り所である宇宙飛行士達は精神安定劑的な機能をアートに期待する傾向がある。飛行士達は地球の美しさ、かけがえのない存在を訴えている。人間と地球と宇宙を繋ぐコミュニケーションと、地球外からの視点を通して、それらを一体と考える事が、スペースアートのテーマではないだろうか。
重力から解放された彫刻
1,宇宙独楽 "Spiral"
宇宙の運動構造の一つである螺旋形態をジャイロスコープとLEDで視覚化する。無重力環境での視覚の残像変化を効果的に利用。
2,宇宙風鈴
"Cosmic Sound Sculpture"
和鈴、楽器部品などがぶつかり合う音を楽しむ無重力風鈴。
3,"The Great Flier"
かつて、空を飛ぶ夢から発明された飛翔体達のフライングパフォーマンス。
イカロス号、ダヴィンチ号、ライト兄弟号、ゴダート・ツオルコフスキー号
4."Cosmic Wind Bell"
5." Sound Wave Sculpture"
流体を浮遊させ、音波によって形体を変化させるインタラクティブな作品。
宇宙と地球と生命とのコミュニケーション
"Signal from the Sea"
生命が溢れる海から光と音による信号を宇宙空間の人間と、彼方の生命体に発信。
海から誕生した人間が宇宙空間に歩み出る偉大な進化のプロセスに、地上と宇宙にいる人々が参加する。
宇宙飛行士が高度300kmから見えると言うイカ吊り漁船の灯をコントロールする。
その映像を地上に返す事で宇宙からの視点を通して私達の存在を確認し発信するプロジェクト。